行政上の取締りの目的により一定の行為を禁止する規定。交通取締法規,経済統制法規などがその例である。取締規定の中には,それに違反する行為について,単にその行為を処罰するだけのもの(狭義の取締規定)と,さらにその行為の私法上の効力をも否定するもの(効力規定)がある。具体的規定について,それがどちらに属するかを判別することは必ずしも容易ではない。ただ取締規定という場合,原則として狭義の取締規定であり,例外として,私法上の効力をも否定しなければ行政取締りの目的を達成できないような場合に違反行為の無効をも生ぜしめる規定と解するべきである。取締規定に対する概念としては,効力規定,訓示規定がある。
執筆者:桂木 隆夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…その行為をなした当事者の意思にかかわらず行為の効力を否認するものである点で,一般には強行規定(強行法規)でもある。効力規定と対立する概念としては,取締規定および訓示規定がある。また,効力規定が強行規定でもある限りでは任意規定とも対立する。…
※「取締規定」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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