デジタル大辞泉 「只」の意味・読み・例文・類語 し【只】[漢字項目] [人名用漢字] [音]シ(呉)(漢) [訓]ただ〈シ〉それだけ。「只管打坐しかんたざ」〈ただ〉「只今・只者・只中」[難読]只管ひたすら 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
普及版 字通 「只」の読み・字形・画数・意味 只人名用漢字 5画 [字音] シ[字訓] ただ[説文解字] [字形] 会意口+(八)。口は祝を収める器の形で(さい)。口耳の口ではない。は神気のあらわれることを示す。容は中に祈って、神容の髣髴としてあらわれることをいい、同系の造字法である。〔説文〕三上に「語已(や)むときの詞なり」とし、「口に從うて气の下引するの形に象る」とするが、人の口気ではなく、神気をいう。祝が神気を受けることを兌といい、に対して神気のあらわれるを只という。語詞として語末・句末に用いるが、〔詩経〕に「樂只(らくし)(楽しき)の君子」という句が多くみえ、祝頌の詩に用いる。もと神事に関して用いた語であろう。[訓義]1. 終助詞、語末・句末に用いる。2. ただ、のみ。3. ひたすら、わずか。4. 咫と通じ、咫尺(しせき)。[古辞書の訓]〔名義抄〕只 シバラク・タダ 〔字鏡集〕只 タダ・ゴトシ・コレ・コトハ・シバラク[声系]〔説文〕に只声として・・咫など十一字を収める。は曲行、は肢の異文、咫にも局・曲の意があるらしく、みな只の声義を承ける字である。[語系]只tjieはtjieと同声。是zjieとも声近く、とは神の安福を得ることをいう。また止・之tji、tzi、巳ji、思si、哉tz、而・耳njiと同じく終助詞に用いる。[熟語]只管▶・只今▶[下接語]勤只・天只・任只・楽只 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報