直中(読み)タダナカ

デジタル大辞泉 「直中」の意味・読み・例文・類語

ただ‐なか【直中/×只中】

まん中。「大海の―に浮かぶ島」
まっ最中。まっ盛り。「暴風雨の―に外出する」
その代表随一のもの。
当世女の―、広い京にもまたあるべからず」〈浮・五人女・三〉
[類語]真ん中中心中央まん真ん中ど真ん中まっただなか正中せいちゅう中点しんセンターあいだ

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精選版 日本国語大辞典 「直中」の意味・読み・例文・類語

ただ‐なか【直中・只中】

  1. 〘 名詞 〙
  2. まん中。中心。
    1. [初出の実例]「南海より北海にいたるまで又九万里。天竺は正(タダ)中によれり」(出典神皇正統記(1339‐43)上)
  3. さいちゅう。盛り。
    1. [初出の実例]「昼めしの櫃川さしてはこぶらし ふしみ竹田も植るただ中〈幾音〉」(出典:俳諧・大坂独吟集(1675)上)
    2. 「あれが全く人見せのただ中、尤此方どもの為には、至極能事」(出典:談義本・当風辻談義(1753)三)
  4. 一番すぐれていること。随一。
    1. [初出の実例]「すみ所は室町通、仕出し衣の物好み当世女の只中(タダナカ)、広い京にも又有べからず」(出典:浮世草子好色五人女(1686)三)

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