合成食品(読み)ごうせいしょくひん(その他表記)synthetic food

改訂新版 世界大百科事典 「合成食品」の意味・わかりやすい解説

合成食品 (ごうせいしょくひん)
synthetic food

厳密な定義はないが,一般には生物体を媒介としないで石油など無機物から純粋に物理化学的に作る食品をいう。合成酢などがその例である。工業の力を利用し,水や空気から食料を製造する試みは19世紀のヨーロッパで開始された。空気中の窒素を固定しアンモニアを作る技術もその過程での発明である。酵母のような微生物は,無機物の窒素や炭素から有機物のタンパク質炭水化物を効率的に生産する。この酵母を肉状に加工する技術はすでに完成しており,半合成食品といえよう。微生物を用いないで完全に化学反応のみで作るのはエネルギー的に不利で,試みられることはない。
人造肉
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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