吉村隊事件(読み)よしむらたいじけん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「吉村隊事件」の意味・わかりやすい解説

吉村隊事件
よしむらたいじけん

第二次世界大戦直後、外モンゴル、ウランバートル日本人捕虜収容所(関東軍兵士1000人余を収容)で、隊長吉村こと池田重善元憲兵兵曹長が、部下に過酷な労働を強制し、ノルマが達成できない者にリンチを加えたという事件。1949年(昭和24)3月、帰還した元隊員らの告発により事件の存在が明るみに出、東京地検は全国の地検に委嘱して元隊員210人の供述書を集め、事件を詳細に調査した。この結果、池田の命により、隊員を木にくくり付け、夜明け厳寒にさらす「暁に祈る」とよばれるリンチなどが行われ、死者も出ていたことがわかり、池田は同年7月14日逮捕され、8月4日起訴された。公判では虐待に関する多くの証言があったが、証人の記憶の希薄さや確定的な証拠の不足などにより決め手に欠けるきらいがあり、検事側は「懲役10年」を求刑したが、弁護側は刑法上の責任なしと反論した。結局、52年4月、最終審で池田に遺棄致死罪により懲役3年の判決が下った。社会的には、同じ捕虜として苦悩を分かち合うべき立場にありながら同胞を虐待した行為に国民の非難が集まった。

[小田部雄次]

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