名都借村(読み)なづかりむら

日本歴史地名大系 「名都借村」の解説

名都借村
なづかりむら

[現在地名]流山市名都借・西松にしまつおか一丁目・まつおか五―六丁目・野々下ののした二―六丁目

まえさき村の東に位置し、東・北は台地上で上野かみの牧と接する。東と南の谷頭から北西部の低地に向けて流れ落ちる沢は、五斗蒔ごとまきの地でさか川に合流する。なお元禄郷帳は「ナトガシ」と訓を付し、また古くは米山と称していたともいうが(八木村誌)、これは史料では確認できない。中世には風早かざはや庄のうち。前ヶ崎村に面した台地の突出部に中世の名都借城跡がある。「本土寺過去帳」では名都狩・ナトカリ・ナツカリなどの表記で地名が散見し、ナトカリとあるのが多い。名都狩長老(中・一七日条)には応永二五年(一四一八)五月の年紀があり、ほか当地に関する結縁者には室町期から江戸初期にかけての年号がみられる。永正元年(一五〇四)一二月二一日、元宥が弟子澄誉に「初重」を授与したのは「下総国風早庄名都狩村清滝院道場」においてであった(「元宥授与状」清滝院文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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