君子は器ならず(読み)クンシハキナラズ

精選版 日本国語大辞典 「君子は器ならず」の意味・読み・例文・類語

くんし【君子】 は 器(き・うつわもの)ならず

  1. ( 「論語‐為政」の「子曰、君子不器」による。器物は一方面の用途だけに有効なことから ) 君子は一技、一芸にかたよらないものである。〔文明本節用集(室町中)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

故事成語を知る辞典 「君子は器ならず」の解説

君子は器ならず

特定のことしかできないのではなく、いろいろな方面で自由に才能を発揮できることが望ましい、という教え。

[使用例] 君子は器ならずということを考えたならば、学問の最大かつ最高の目的は、恐らくこの人格を養うことではないかと思う[新渡戸稲造教育の目的|1907]

[由来] 「論語―為政」に見える、孔子のことば。「君子は器ならず(立派な人物とは、特定の用途だけに役立つものではない)」とあります。「器」とは、ある用途だけに役に立つもののたとえです。

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