吸口(読み)スイクチ

デジタル大辞泉 「吸口」の意味・読み・例文・類語

すい‐くち〔すひ‐〕【吸(い)口】

口で吸う器具の、口にくわえる部分。「吸い飲みの吸い口
紙巻きタバコの口につける部分に、別に紙を巻きつけたもの。また、差し込んで吸う紙製の短いパイプ。「吸い口付きのタバコ」
キセルの口にくわえる部分の金具
電気掃除機ごみを吸い取るつつの先。
吸い物に浮かべて芳香を添えるつま。木の芽やユズなど。香頭こうとう

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精選版 日本国語大辞典 「吸口」の意味・読み・例文・類語

すい‐くちすひ‥【吸口】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 口で吸う部分。口で吸う器具の口にくわえる部分。キセル、パイプ、吸飲みなどの口にくわえる部分や、巻きタバコの口にくわえる厚紙の部分。また、巻きタバコをさし込んで吸う紙製の小さいパイプ。
    1. [初出の実例]「いままであったがんくびすいくちが見へぬといはれた」(出典:仮名草子・竹斎はなし(1672頃)上)
    2. 「ミルクの吸口を宛がっても、口を傍に遣って了ふ」(出典:妻(1908‐09)〈田山花袋〉一七)
  3. 吸い物に添えて香気を加えるもの。柚(ゆず)山椒(さんしょう)など。香頭(こうとう)
    1. [初出の実例]「生鶴料理の事。先作候て酒塩を懸て置。汁は古味噌をこくして。〈略〉すひくちは柚を入て吉也」(出典:大草家料理書(16C中‐後か))
  4. 薬用とするヨロイグサの根茎のうち、細くてキセルの吸口に似たものの称。

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世界大百科事典(旧版)内の吸口の言及

【薬味】より

…ショウガ,ワサビ,からし,サンショウ,コショウ,ユズ,ネギ,アサツキ,ミツバ,ミョウガ,タデ,シソ,セリ,ウド,ダイコンおろし,ノリ,七味唐辛子などが多用される。汁物に浮かせるユズなどはふつう吸口(すいくち)と呼ぶが,古くは〈こうとう(鴨頭,香頭)〉と呼ばれた。青柚(あおゆ)の皮が汁に浮いているさまが,水中の鴨(かも)の頭のように見えるためだと,《貞丈雑記》は記している。…

※「吸口」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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