吹屋往来(読み)ふきやおうらい

日本歴史地名大系 「吹屋往来」の解説

吹屋往来
ふきやおうらい

成羽川左岸の成羽村起点とし、羽山はやま村、宇治うじ(現高梁市)吹屋ふきや村を経由、矢戸やと村・成松なりまつ村・則安のりやす村・宮河内みやごうち(現阿哲郡哲多町)を経て高梁たかはし川を渡り、正田しようでん村から新見(以上現新見市)に至る。元禄一〇年(一六九七)関氏の新見入封後は成羽・新見両陣屋町を連結、ともに物資集散地の河岸場でもあり、備北地域の幹線道路として機能した。承応元年(一六五二)松山藩主水谷勝隆は領国経営の一環として、松山まつやま(現高梁市)―新見間の船路を確立、物資輸送の主体は舟運に移行した。しかし高梁川では松山藩の継船制による通船規制(延享元年「諸事留帳」三上文書)、さらに高率の積荷運上銀の賦課が実施され、商品流通を圧迫した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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