和俗童子訓(読み)わぞくどうじくん

精選版 日本国語大辞典 「和俗童子訓」の意味・読み・例文・類語

わぞくどうじくん【和俗童子訓】

  1. 江戸中期の児童教育書。五巻貝原益軒著。宝永七年(一七一〇成立・刊。児童教育の本質、児童の成長段階に即した教育法を説き、特に、読書法・手習法にふれ、女子教育論(後人により改修、「女大学」の名によって普及した)を添える。日本最初のまとまった教育論で、「益軒十訓」の一つに編入された。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「和俗童子訓」の解説

和俗童子訓
わぞくどうじくん

貝原益軒(えきけん)の啓蒙的な学問論の書。5巻。1710年(宝永7)成立。総論上・総論下・随年教法・読書法・手習法・女子を教える法の項目からなり,早期教育重要性を説き,教育理念道徳教育・教育環境・教育方法などの問題を平易に説いたもの。「岩波文庫」「日本の名著所収

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世界大百科事典(旧版)内の和俗童子訓の言及

【女大学】より

…1716年(享保1)版《女大学宝箱》の本文が最古のもので,末尾に貝原益軒述とあるが,確証はない。彼の著作《和俗童子訓》(1710)巻五〈女子を教ゆるの法〉をもとにして書かれたものであろう。〈女は陰性(いんしよう)なり。…

※「和俗童子訓」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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