和具村(読み)わぐむら

日本歴史地名大系 「和具村」の解説

和具村
わぐむら

[現在地名]志摩町和具

先志摩さきしま半島のほぼ中央部にあり、東は布施田ふせだ村、西は越賀こしか村に接する。平城宮出土木簡に「志摩国志摩郡和具郷御調海藻六斤四月十日」とある。字百部ひやくべいしケには円墳があり石室を残し須恵器片が出土。字城山しろやまには五〇×四〇メートルの和具砦跡があり、東西両側には土塁があってその中間は平地をなし比較的景観をよくとどめている。「三国地志」に「和具砦按青山豊前之ニ拠ル」とあり、豊前は志摩地頭一三人のうちの一人であった。

近世を通じて鳥羽藩領で、英虞あご郡に属した。享保一一年(一七二六)村差出帳(徳川林政史蔵)によれば、高五三八・六七六石のうち浦役五石、水主米高六二・七五六石が寛文四年(一六六四)から定引となっている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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