① ヒルガオ科のつる性多年草。中南米原産とされ、日本には江戸時代に中国・沖縄・薩摩を経て渡来、青木昆陽が救荒作物として普及につとめ広く栽培されるようになった。地下に肥厚した塊根(芋)があり、茎は細長く地をはい、長さ二メートルぐらいになる。葉はやや紫褐色で長柄を持った先のとがった心臓形で、時に鋸歯がある。暖地では夏、葉腋(ようえき)から花柄がのび、淡紅紫色で径約四センチメートルの漏斗状の花が四、五個ずつ咲く。芋は食用にされ、また澱粉、アルコール、焼酎(しょうちゅう)などの原料になる。漢名、甘藷。からいも。りゅうきゅういも。しまいも。とういも。さつま。《 季語・秋 》