山川 日本史小辞典 改訂新版 「唐獅子図屏風」の解説
唐獅子図屏風
からじしずびょうぶ
雌雄の獅子が荒野を闊歩するさまを描いた桃山時代を代表する金碧画(きんぺきが)。狩野探幽(たんゆう)による「狩野永徳法印筆」の紙中極(きわめ)があるのみで落款・印章はないが,画風から永徳筆説は広く支持されている。毛利家伝来。1582年(天正10)本能寺の変をきいた豊臣秀吉が毛利と講和を結び引き返す際に,本図を贈ったという説が流布しているが根拠はない。秀吉関係の城郭の障壁画を屏風に改装した可能性も残る。縦224.2cm,横453.3cm。御物。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報