永徳(読み)エイトク

精選版 日本国語大辞典 「永徳」の意味・読み・例文・類語

えいとく【永徳】

  1. 南北朝時代、北朝の後円融天皇、後小松天皇の代の年号。康暦三年(一三八一二月二四日辛酉革命により改元南朝長慶天皇後亀山天皇弘和年間にあたる。永徳四年(一三八四)二月、至徳と改元された。

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日本の元号がわかる事典 「永徳」の解説

えいとく【永徳】

日本の元号(年号)。室町時代(南北朝時代)の1381年から1384年まで、後円融(ごえんゆう)天皇、後小松(ごこまつ)天皇の代の北朝が使用した元号。前元号は康暦(こうりゃく)。次元号は至徳(しとく)。1381年(康暦3)2月24日改元。1381年は天命が改まる年(王朝が交代する革命の年)とされる辛酉(しんゆう)にあたり、この辛酉革命を理由として改元が行われた(革年改元)。永徳年間の南朝の天皇は長慶(ちょうけい)天皇、後亀山(ごかめやま)天皇。南朝は弘和(こうわ)(1381~1384年)の元号を使用した。室町幕府将軍は足利義満(あしかがよしみつ)(3代)。後小松天皇は1382年(永徳2/弘和2)、父の後円融(ごえんゆう)天皇の譲位を受け6歳で即位、後円融は上皇として院政を行った。この時期、足利幕府朝廷への介入が激しくなり、後円融は将軍義満と対立した。

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