家庭医学館 の解説
だえきせんのはれやいたみでみつかるぜんしんのびょうき【唾液腺の腫れや痛みで見つかる全身の病気】
耳下腺炎(じかせんえん)、顎下腺炎(がくかせんえん)に前後して睾丸炎(こうがんえん)、卵巣炎(らんそうえん)、膵炎(すいえん)、髄膜炎(ずいまくえん)、脳炎がみられることがあります。
■反復性耳下腺炎(はんぷくせいじかせんえん)
シェーグレン症候群(「シェーグレン症候群」)が反復性耳下腺炎のかたちで15~30歳で始まり、50歳前後になって唾液分泌減少がおこることもまれではありません。
■ミクリッツ症候群
白血病(はっけつびょう)、悪性リンパ腫(しゅ)、サルコイドーシス、木村病(軟部好酸球肉芽腫症(なんぶこうさんきゅうにくげしゅしょう))、シェーグレン症候群が基礎疾患となっていることが少なくありません。
■耳下腺症(じかせんしょう)
両側の耳下腺が腫(は)れますが、痛みません。慢性に経過する病気で、肝硬変(かんこうへん)、慢性膵炎(まんせいすいえん)のほか、過度の体重減少による栄養失調が原因となることがあります。
■ヘルホルト症候群
サルコイドーシス(「サルコイドーシス」)が耳下腺の腫れ、発熱、顔面神経まひ、ぶどう膜炎で始まることがあります。耳下腺の腫れ、顔面神経まひ、ぶどう膜炎の三主徴がみられるものをヘルホルト症候群といいます。