四つ変はり(読み)ヨツガワリ

デジタル大辞泉 「四つ変はり」の意味・読み・例文・類語

よつ‐がわり〔‐がはり〕【四つ変はり/四つ替はり】

両袖上前うわまえ下前したまえをそれぞれ色変わりに仕立てること。また、その着物
「いづれも十二三なる娘の子、―の大振袖」〈浮・一代男・五〉
4色の段染め
吉弥笠きちやがさに―のくけひぼを付けて」〈浮・五人女・三〉

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精選版 日本国語大辞典 「四つ変はり」の意味・読み・例文・類語

よつ‐がわり‥がはり【四変・四替】

  1. 〘 名詞 〙 室町時代以後、元服前の子どもに用いられた装束・小袖類の模様配置。全体を大きく四つに分割し、四種の色柄、または二種の色柄を交互に用いること。また、その着物。
  2. (イ) 着物の前面の右半分と左半分、背面の右半分と左半分が、それぞれ異なった色や柄になっていること。
    1. [初出の実例]「四かはりは平人も自然に着するなり」(出典:驢嘶余(室町末))
  3. (ロ) 四色を交互に用いて段染めにしたもの。
    1. [初出の実例]「吉彌笠に四つかはりのくけ紐を付て」(出典:浮世草子・好色五人女(1686)三)

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