四条隆親(読み)しじょう・たかちか

朝日日本歴史人物事典 「四条隆親」の解説

四条隆親

没年弘安2.9.6(1279.10.12)
生年建仁2(1202)
鎌倉中期の公卿。正二位大納言。権大納言隆衡の子。院・天皇の近臣として勢威を振るい,『正元二年院落書』に「四条権威アリアマリ」と書かれた。また『とはずがたり』の著者二条の外祖父としても知られる。最初後鳥羽上皇近侍したが,承久の乱(1221)後は新天皇の後堀河とその母北白河院の近臣として活躍。北白河院の執事や後堀河上皇の年預,また皇嗣四条天皇の乳父にもなった。後堀河の死後,四条の近習から放逐されたが,四条の急死により後嵯峨天皇が推戴されるとその近臣となって再び活躍した。院の評定衆にも加わり,また後深草天皇の乳父や院執事にもなった。

(秋山喜代子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「四条隆親」の解説

四条隆親 しじょう-たかちか

1202-1279 鎌倉時代の公卿(くぎょう),歌人
建仁(けんにん)2年生まれ。四条隆衡(たかひら)の次男。後鳥羽(ごとば)上皇につかえ,承久(じょうきゅう)の乱ののちは後堀河天皇の近臣として活躍。四条天皇の代にとおざけられたが,後嵯峨天皇の代に院の評定衆にくわわる。正二位,大納言にのぼる。料理の名人,「宝治御百首」などの歌人としても知られる。弘安(こうあん)2年9月6日死去。78歳。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android