国上村(読み)くにがみむら

日本歴史地名大系 「国上村」の解説

国上村
くにがみむら

[現在地名]西之表市国上・伊関いせき

安納あんのう村の北、種子島の最北端に位置し、西は東シナ海、東は太平洋に面する。北流するみなと川や東流する西京さいきよう川などの小河川が流れ、村域は東西一里三〇町・南北二里五町三〇間。仮屋元の中目なかめのほかにおく・湊塩屋・浜脇はまわき塩屋・国見くにみ浦田うらだ浦などの里があった。国見には遠見番所が置かれ、日向・大隅・豊後までみえたという。浦田浦の浦は浦口三一間、東西九七間・南北一一六間あり、満潮時には深さ三丈、干潮時には二丈余り。二〇反帆以上の船一艘、一六反帆以上の船三艘を係留することができ、古くから島外との交流が盛んであった(種子島記など)

国上村
くがみむら

[現在地名]分水町国上

国上山の南西麓にあり、南西は渡部わたべ村。北東山裾の長崎ながさきは正応四年(一二九一)一一月二七日の関東下知状(高橋文書)に「福雄庄名賀崎条」とみえ、池宮内大夫頼章と弟中務大夫頼定が同条内八王子神田の領有をめぐって争い、証拠文書を惣領のもとから提出させるなどした結果、頼定の主張が認められている。翌五年九月一八日の同条内薬師堂免田をめぐる両者の相論についての関東下知状(同文書)もあるが不詳。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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