国債引受けシンジケート(読み)こくさいひきうけシンジケート

百科事典マイペディア 「国債引受けシンジケート」の意味・わかりやすい解説

国債引受けシンジケート【こくさいひきうけシンジケート】

国債公募発行の際,その募集を取り扱い,応募額が発行予定総額に満たない場合にはその差額自らが消化するために結成された金融機関と証券会社の団体。日本では1910年に15銀行で初めて結成された。戦後1966年以降発行された国債についても,都市・長期信用・地方・信託相互の諸銀行,全国信用金庫連合会,農林中金,生命保険会社,証券会社等で結成。シンジケートは,国債発行のたびに日本銀行と引受契約を結んでいる。こうした動きは国家経済政策に対する大金融機関の影響力を強める。
→関連項目シンジケート引受けシンジケート団

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世界大百科事典(旧版)内の国債引受けシンジケートの言及

【東京金融市場】より

金融市場とは,通貨や資金が金融取引によって流通する場である。そこでは短期・長期の金融資産が取引され,金融資産ごとに部分市場が成り立つ。日本の場合,金融取引のうち相対取引(預金,貸出し),とくにリテール・バンキングは広く全国で行われるが,ホールセール・バンキングや,市場取引(価格が競争的に決まる,狭義の金融市場)は,大半が東京に集中している。
【歴史】
 日本の金融制度は明治以来間接金融すなわち銀行優位のもとに築かれたうえ,第2次大戦後は久しく人為的低金利政策がとられたため,狭義の金融市場は発達が遅れた。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」