国史眼(読み)こくしがん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「国史眼」の意味・わかりやすい解説

国史眼
こくしがん

神代から 1889年の大日本帝国憲法発布にいたる日本通史。7冊。重野安繹久米邦武星野恒編。 90年刊行。天皇朝廷地方外国の順で歴史叙述

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世界大百科事典(旧版)内の国史眼の言及

【重野安繹】より

…史学会会長として学界に重んぜられる一方,漢文の制作にすぐれ名文家として盛名があり,多くの漢文の文社に関係して漢学の維持に貢献した。著に星野恒,久米邦武との共著《国史眼》(1890)のほか,《国史綜覧稿》《成斎文集》《成斎遺稿》などがある。【村山 吉広】。…

【歴史】より

…なかでも頼山陽の《日本外史》《日本政記》は広く読まれ,その朱子学的な歴史のとらえ方は,幕末の尊皇論に大きな影響を与えた。さらに,幕末期に書かれた青山延于の《皇朝史略》,岩垣松苗の《国史眼》などの通俗的な歴史書は,歴史知識の普及に大きな役割を果たし,国史の枠組みを再確認することを通じて,近代の国民意識の基盤を作った。
[近代]
 徳川幕府の倒壊後,国家の統一が急がれるなかで,天皇を中心として日本歴史の独自性を主張する,伝統的な歴史のとらえ方は重要な役割を背負うことになった。…

※「国史眼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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