国語運動(読み)こくごうんどう

百科事典マイペディア 「国語運動」の意味・わかりやすい解説

国語運動【こくごうんどう】

現代中国における国語国字の改革運動。清末に盧【こう】章(ろこうしょう),王照労乃宣(ろうだいせん)らが唱え,民国政府と学者継承,言文一致(〈白話〉による口語文)と国語統一を目的とした。前者文学革命と結合して一応達成されたが,後者注音符号,国語ローマ字化,ラテン化新文字の3種の表音文字の工夫とともに進められ,一時注音符号が盛行した。解放後の1957年にはローマ字による漢語【ピン】音(ピンイン)方案が制定され,これと並んで簡体字の採用と普通話(共通語)の普及政策がすすめられている。→中国語

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世界大百科事典(旧版)内の国語運動の言及

【文字改革】より

…ところが,清代に入って,ヨーロッパ文明との接触が頻繁となるにつれて,知識人のあいだに,中国旧文明に対する反省が始まり,やがて清帝国の崩壊,続いて五・四運動へと進展するとともに,中国文明の停滞が漢字にあることに気がついた。その結果,この運動の中で,ことばと文字の問題を真剣にとりあげるようになり,白話文運動となってあらわれ,続いて国語運動となってあらわれた。白話文運動の目的は〈書きことば〉と〈話しことば〉との距離をちぢめることにあり,解放後はさらにその距離をなくすべく,大衆語運動にまで発展した。…

※「国語運動」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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