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国連安保理常任理事国入り問題 こくれんあんぽりじょうにんりじこくいりもんだい

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知恵蔵2015の解説

国連安保理常任理事国入り問題

国連改革がテーマになり、その一環として常任理事国の改組が話題になると、常任理事国になることを求めて日本が活動した。この問題は、1990年代前半の湾岸戦争後、国連の機構改革や機能強化が問題になったとき、宮沢・細川首相が常任理事国入りの意向を表明し、それ以来外務省の悲願になっている。2004年9月の国連総会において小泉首相は安保理改革の必要性を強調し、常任理事国入りの希望を明確に表明、同時に日本・ドイツインドブラジル(G4)の常任理事国入りで結束する動きを起こした。05年3月アナン国連事務総長が報告を発表し、安保理改革案を勧告して以来、決議案採択には国連総会で加盟国の3分の2の賛成が必要であるため、支持取り付けの動きが活発化した。しかし、常任理6増・非常任理4増のG4案に反対し、非常任理事国のみを拡大する案をイタリア・韓国・パキスタンなどが提起しコンセンサス連合を形成した。さらにアフリカ連合(AU)も独自の安保理改革案作りに乗り出し、三つ巴の様相を呈した。05年7月末の国連総会での採択を控え、7月5日アフリカ連合首脳会議は、常任理6増のうち2カ国をアフリカに求める案で合意した。妥協のため6月上旬に新常任理事国の拒否権行使を15年凍結するという修正案を作成していたG4と、拒否権に固執するAUとの妥協の動きが7月下旬に見られたものの、AU内部で足並みが乱れ、共同決議案は8月4日のAUの緊急首脳会議に委ねられることになった。しかし同会議では一本化することができず、G4とAUの連携は頓挫することになった。同年9月の国連総会において、G4の決議案は事実上廃案となった。G4案に反対を明言した米国、一貫して日本の常任理事国入りに反対する中国と、常任理事国入りの見通しは暗い。

(高橋進 東京大学大学院法学政治学研究科教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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