悲願(読み)ヒガン

デジタル大辞泉 「悲願」の意味・読み・例文・類語

ひ‐がん〔‐グワン〕【悲願】

ぜひとも成し遂げたいと思う悲壮な願い。「年来の悲願が実る」
仏語。仏・菩薩ぼさつ慈悲の心から人々を救おうとして立てた誓い。
[類語]念願宿願本懐本願請願陳情願う願い出る出願申請依願懇請懇願切願哀願嘆願誓願志願併願宿望

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精選版 日本国語大辞典 「悲願」の意味・読み・例文・類語

ひ‐がん‥グヮン【悲願】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 仏語。仏菩薩大慈悲から発する誓願。阿彌陀仏四十八願薬師如来十二願などの類。
    1. [初出の実例]「観音勇猛、接手悲願、橋艤八難之河」(出典:性霊集‐八(1079)有人為先舅修法事願文)
    2. 「阿彌陀仏の悲願を報じたてまつるゆへにや」(出典:古今著聞集(1254)二〇)
  3. ( ━する ) どうしても果たしたいと願うこと。また、そのような悲壮な願い。
    1. [初出の実例]「科学者たちが、科学を超国家世界的の存在たらしめたいと悲願していることを」(出典:第3ブラリひょうたん(1951)〈高田保〉神経衰弱)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「悲願」の意味・わかりやすい解説

悲願
ひがん

仏教用語。慈悲の本願の意。仏や菩薩が,衆生を救済するために慈悲心から立てる誓願。たとえば弥陀の 48願,薬師如来の 12願などのようなもの。現代一般の用例では,ぜひとも達成しようとする悲壮な願いのことをいう。

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