国際ジュート協定(読み)こくさいじゅーときょうてい(英語表記)International Agreement on Jute and Jute Products

日本大百科全書(ニッポニカ) 「国際ジュート協定」の意味・わかりやすい解説

国際ジュート協定
こくさいじゅーときょうてい
International Agreement on Jute and Jute Products

ジュート黄麻(こうま))およびジュート製品に関する国際協力を促進するための国際商品協定。1976年の国連貿易開発会議UNCTAD(アンクタッド))第4回総会で採択された一次産品総合計画(IPC)に関する決議に基づき、ジュートおよびジュート製品の輸出国と輸入国との交渉の結果、82年に「82年協定」が採択され、84年1月に発効した。続いて89年に「89年協定」が採択され、91年4月に発効した。「89年協定」は、ジュートおよびジュート製品に関して、国際貿易の拡大、市場構造の改善、市場の規模拡大、加工度の向上、生産量の増大を図ることを目的としており、ジュートおよびジュート製品の研究ならびに開発、市場の拡充に関する事業の実施、関連情報の収集配布などが行われる。これらの事業の遂行にあたって、一次産品共通基金制度の十分な利用が規定されている。

 1999年現在の加盟国は27か国(輸出国5、輸入国22)およびヨーロッパ連合EU)で、日本は「82年協定」以来、輸入国として加盟している。同協定に基づいて国際ジュート機関International Jute Organization(IJO)が設立されており、国際ジュート理事会、事業委員会、事務局で構成され、本部バングラデシュダッカに置かれている。

横川 新]

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