国際映画祭(読み)コクサイエイガサイ(その他表記)international film festival

デジタル大辞泉 「国際映画祭」の意味・読み・例文・類語

こくさい‐えいがさい〔‐エイグワサイ〕【国際映画祭】

世界映画を集めて上映する催し。賞が設定され、入賞を競うものもある。ベルリンカンヌベネチアの三大映画祭ほかカイロモスクワ東京などの各地で行われる。
[補説]最高賞に特別な名称のある映画祭
映画祭開催国開催月最高賞
カイロ国際映画祭エジプト11~12月ゴールデンピラミッド
カンヌ国際映画祭フランス5月パルムドール
ストックホルム国際映画祭スウェーデン11月ブロンズホース
トロント国際映画祭カナダ9月観客
ベネチア国際映画祭イタリア8~9月金獅子賞
ベルリン国際映画祭ドイツ2月金熊賞
ロカルノ国際映画祭スイス8月金豹賞

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知恵蔵 「国際映画祭」の解説

国際映画祭

世界各地で開催される映画業界の祭典で、多様な作品の上映を中心に、優れた作品の選考や、映画売買のマーケットとしての機能も備えている。パリに本部のある国際映画製作者連盟(世界23カ国加盟)公認のものとしては、イタリアのベネチア国際映画祭、フランスのカンヌ国際映画祭、ドイツのベルリン国際映画祭が世界3大国際映画祭として知られている。映画祭は政治や社会の動きともかかわりが深く、1932年にスタートした最も歴史が長いベネチア国際映画祭は、第2次世界大戦中にファシズム政権に利用され、「ムソリーニ杯」が設けられた時期もあった。なお、連盟公認の国際映画祭には、他にチェコカルロビバリ、ロシアのモスクワ、スペインのサンセバスチャン、中国の上海、日本の東京、アルゼンチンマルデルプラタ、エジプトのカイロ、スイスのロカルノがある。

(宮本治雄 映画ライター / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「国際映画祭」の意味・わかりやすい解説

国際映画祭
こくさいえいがさい
international film festival

正式には国際映画製作者連盟に認定された映画祭。数多くの作品を一堂に集めて上映し続け,最終日にさまざまな賞を授与する。国際映画祭の開催は,出品側にとって世界市場に向け宣伝できる絶好機会となるが,主催地にとっても大勢の観客が訪れ,メリットが大きい。カンヌ,ベネチア,ベルリンのヨーロッパ三大国際映画祭では,コンクール部門とは別に,重要な業績を上げた新旧の作品が特集形式で上映されることも多い。

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世界大百科事典(旧版)内の国際映画祭の言及

【映画祭】より

…字義どおり映画の祭典であるが,公式には国際映画製作者連盟(1933創設)の規約にのっとって催されるもののみが国際映画祭International Film Festivalとして認められる。コンクール形式にするか非コンクールにするか(すなわち賞の設定や授与の有無)も連盟の規約に基づいて決められる。…

※「国際映画祭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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