国際航空運送条約(読み)こくさいこうくううんそうじょうやく(英語表記)Convention for the Unification of Certain Rules Relating to International Carriage by Air

日本大百科全書(ニッポニカ) 「国際航空運送条約」の意味・わかりやすい解説

国際航空運送条約
こくさいこうくううんそうじょうやく
Convention for the Unification of Certain Rules Relating to International Carriage by Air

1929年10月ポーランドのワルシャワで締結された多数国間私法条約。正式名称は「国際航空運送についてのある規則統一に関する条約」といい、ワルソー条約ともよばれる。日本は1953年(昭和28)5月に批准した。条約は5章41条からなるが、もっとも重要な内容は、航空会社が損害賠償を支払う際に、運送人が無過失の証明をしない限り運送人の過失は推定されるという過失推定主義を採用していることと、支払限度額を定めたことである。その後改定されたが、支払限度額が低いとするアメリカ反発から1966年5月航空企業間協定としてモントリオール協定が合意された。そこでは支払限度額を7万5000ドルと定めたが、その後、限度額引上げの検討が進められている。国内航空については本条約に準じた運送約款が定められているが、賠償支払限度額については1982年4月に撤廃された。

秋葉 明]

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