改訂新版 世界大百科事典 「土岐洞文」の意味・わかりやすい解説 土岐洞文 (ときとうぶん) 戦国時代の美濃の土岐氏一族の武人画家。土岐氏はその一門の中から画技をよくした者を輩出したが,そのもっとも著名な一人である。生年は不詳。1582年(天正10)81歳没とする説がある。〈洞文〉印をもつ《鷹図》などの作品が現存するが,土岐氏系図には記載がない。《画工便覧》は洞文を土岐頼芸(よりのり)の号としているが,頼芸ならば和歌に長じて文人的性格をもち,画技の習熟も考えられる。《細香斎図》(栃木県博物館)には円覚寺122世景初周随若年の著賛があり,越中黄梅派との脈絡が想定され,洞文画様式に曾我派的特色がみられることがうなずける。執筆者:衛藤 駿 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by
デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「土岐洞文」の解説 土岐洞文 とき-とうぶん ?-? 戦国時代の画家。鷹(たか)の絵にすぐれる。美濃(みの)(岐阜県)の戦国大名土岐氏の一族とおもわれるが,土岐氏系図に名はない。なお,同国守護土岐頼芸(よりなり)(1501-82)も鷹の絵を得意としていることから,洞文と同一人物とする説もある。 出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例 Sponserd by