朝日日本歴史人物事典 「土岐頼行」の解説
土岐頼行
生年:慶長13(1608)
江戸前期の大名,槍術家。通称内膳,山城守。土岐定義の長子として下総国相馬郡守屋(茨城県)に生まれる。寛永5(1628)年出羽国上山(山形県)城主となり2万5000石を領した。槍は当時頼行の庇護下にあった松本一指について奥義を得,同6年上山藩へ配流となった沢庵和尚に参禅して妙悟し,工夫を加えて師一指の容認のもとに自得記流をたてた。江戸前期の数少ない大名槍術家のひとり。土岐家は頼行の孫頼稔のとき上州沼田に移封され,以降同流は沼田藩において明治3(1870)年まで伝承されたといわれる。
(松井健二)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報