地口行灯(読み)ジグチアンドン

デジタル大辞泉 「地口行灯」の意味・読み・例文・類語

じぐち‐あんどん〔ヂぐち‐〕【地口行灯】

江戸中期ごろから流行した、地口を書いた行灯多く戯画を描き添え、祭礼の折などに路傍に立てたり軒先に掛けたりした。

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精選版 日本国語大辞典 「地口行灯」の意味・読み・例文・類語

じぐち‐あんどんヂぐち‥【地口行灯】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「じぐちあんどう」とも ) 地口を書いた行灯。多く戯画を添えて描き、祭礼の折などに路傍や軒先などに掛けられた。地口。
    1. [初出の実例]「雨こんこんと地口行燈仕舞」(出典:雑俳・柳多留‐二八(1799))
    2. 「柱の黒い家の状(さま)、恰も獺が祭礼(まつり)をして、白張の地口行燈(ヂグチアンドン)を掛連ねた、鉄橋を渡るやうである」(出典歌行燈(1910)〈泉鏡花〉二)

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世界大百科事典(旧版)内の地口行灯の言及

【行灯】より

…いずれも紙ばりで,看板,広告のために,これに絵や字を書いている。掛行灯には,座敷や廊下などの柱に掛けて照明に使用するもの,玄関,店先,屋台などに掛けて看板,広告に用いるもの,社寺の参道,境内などに掛けて灯籠がわりに用いる地口(じぐち)行灯などがある。掛行灯には形態の変わったものや,絵画,文字を書いたものが多い。…

※「地口行灯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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