地溝湖(読み)ちこうこ

精選版 日本国語大辞典 「地溝湖」の意味・読み・例文・類語

ちこう‐こ【地溝湖】

  1. 〘 名詞 〙だんそうこ(断層湖)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「地溝湖」の意味・わかりやすい解説

地溝湖
ちこうこ

湖の流域両側断層崖(がい)によって限られた低地(地溝)の凹部に水をたたえた湖。地溝は、盆地状をなしたり細長く延びた形状である場合が多く、地殻の伸張や圧縮によって生ずる。地溝湖は広義には断層湖に同じであり、造陸運動や曲降(地盤が緩やかに下にたわむ変動)などで形成された湖とともに、構造湖の一種に入る。深度の大きな湖が多い。アフリカ東部を南北に縦断する大地溝帯には、トゥルカナ湖ルドルフ湖)、タンガニーカ湖マラウイ湖ニアサ湖)などの代表的な地溝湖が存在する。ヨルダン地溝帯に位置する死海も典型的な例であり、湖面海抜高度は平均海面下405メートル(地表上の最低点であり、今後さらに湖面の低下が懸念されている)、湖底は海面下830メートルに達する。日本では、長野県の青木湖や木崎湖などが地溝湖の例である。

[森 和紀]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android