地震早期警報システム(読み)じしんそうきけいほうシステム

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「地震早期警報システム」の意味・わかりやすい解説

地震早期警報システム
じしんそうきけいほうシステム

地震を検知した直後に警報を発し,震災による被害を最小限に抑えるためのシステム。地震計が P波(→地震波)をとらえると,ただちに地震波よりも速い電気信号で震源要素(地震の発生時刻,緯度経度,深さ,マグニチュード)のデータをセンターに送り,コンピュータが解析処理を行なって震度主要動である S波到達時刻などを推定する。それをもとに制御信号指令を発することで,S波が到来するまでの十数秒の間(→初期微動)に,機械の停止や避難行動など防災対策を講ずることができる。1992年に東海旅客鉄道東海道新幹線に導入した早期地震検知警報システム「ユレダス UrEDAS; Urgent Earthquake Detection and Alarm System」は,鉄道総合技術研究所が列車の緊急停止を目的として世界で初めて実用化したシステム。また気象庁は 2007年10月から緊急地震速報の運用を開始した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む