20世紀日本人名事典 「坂本万七」の解説
坂本 万七
サカモト マンシチ
昭和期の写真家
- 生年
- 明治33(1900)年1月13日
- 没年
- 昭和49(1974)年4月19日
- 出生地
- 広島県福山市笠岡町
- 学歴〔年〕
- 盈進商業中退
- 経歴
- 大正8年武者小路実篤主宰の日向「新しき村」に入る。13年築地小劇場の舞台写真を撮り始め、昭和元年桃源社坂本写真場を開いた。8年から15年にかけ満蒙の古代遺跡を撮影し、また15、16年頃より柳宗悦の民芸運動に共鳴、日本各地の民芸品、仏像等の撮影を行う。戦後、21年文部省美術研究所写真部嘱託となり、美術研究調査の資料写真撮影に携わった。その他、美術出版物の写真担当として、その活躍は広範囲にわたる。39年東京に坂本写真研究所を設立。代表作に「奈良六大寺大観」(44年)の「法隆寺」篇など。没後の平成9年福山市で写真展「坂本万七写真展―築地小劇場から古都の仏たちまで」が開催された。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報