坂遺跡(読み)さかんだいせき

日本歴史地名大系 「坂遺跡」の解説

遺跡
さかんだいせき

[現在地名]仁摩町仁万町

うしお川河口付近の砂丘上、字坂灘にある遺跡。昭和二二年(一九四七)から着工された仁万漁港修築に伴う潮川切替工事中に発見された。縄文時代・弥生時代・古墳時代、さらに中世から近世にかけての遺物出土している。同三三年の調査により人骨一九体を伴う埋葬遺構が確認された。このうち一八号人骨(箱式石棺)の被葬者は若年女性で、鹿角装刀子一を副葬していた。副葬品から古墳時代中期のものと考えられる。一四号人骨(置石墓)と一九号人骨(屈葬の熟年女性)は、後者の遺構から唐銭・宋銭・明銭が出土することなどから中世の遺構とみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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