塩穴寺(読み)しあなじ

日本歴史地名大系 「塩穴寺」の解説

塩穴寺
しあなじ

[現在地名]堺市家原寺町一丁

家原えばら寺の北東にある。高野山真言宗。光明山と号し、本尊は十一面観音。塩穴寺縁起(奈良国立博物館寄託)によると、慶雲四年(七〇七)行基が堺浦を遊行、その時同地の漁師のために弥勒像を作り、一宇建立、滅罪の道場とした。その後、海中より出現した十一面観音を同弥勒堂に安置し本尊として祀った。翌和銅元年(七〇八)元明天皇勅願寺となり、寺観も整えられ七堂伽藍を備えたという。この地は塩穴郷下条の地であったため、地名にちなんで塩穴寺と号したが、常楽じようらく寺とも称したという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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