塩見川(読み)しおみがわ

日本歴史地名大系 「塩見川」の解説

塩見川
しおみがわ

日向市北西部の山地源流とし、市の中心部を東流して日向灘に注ぐ全長約一二キロの河川富高とみたか川・奥野おくの川・西川内にしかわち川の三支流をもち、中流域からは東海山とうみやま断層線沿いに東流する。日向市の中心街は当川の形成した沖積平野上に発達している。河口北の細島ほそしま半島のこめノ山・くしノ山・牧島まきしま山は、かつての島が塩見川が吐出す土砂陸地につながったものである。櫛ノ山と牧島山に挟まれた入海細島港で、古くから日向国の代表的良港であった。かつて当川は平水の時は渡渉できたが、満潮の時は渡船が必要であった。江戸時代に参勤交代などで江戸・大坂に上る際に細島湊に行くのに大変な苦労をした。そこで日田代官塩谷大四郎は文政七年(一八二四)に石垣を積上げた堅牢な塩見橋を架け、便を図った。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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