塩鶴村(読み)しおづるむら

日本歴史地名大系 「塩鶴村」の解説

塩鶴村
しおづるむら

[現在地名]鎮西町大字塩鶴

東松浦半島上場うわば台地の呼子往還沿いの丘陵地にある村。村内を長谷はせ川が通っているが、水利に乏しい。この村の丘陵からは縄文時代の石鏃掻器等が出土する。

有浦家文書の文永三年(一二六六)七月二九日の源(佐志)房譲状に「譲与 乙鶴所 在肥前国松浦佐志村内塩津留神崎鞆田事」とある。塩津留は塩鶴に比定でき、以来塩津留という地名は松浦党関係史料にしばしば出てくる。「海東諸国紀」の「一岐島」の項に「古仇音夫こくぶの郷源経主之己丑年受図書約歳遣一二船書称上松浦塩津留助次郎源経」「源重実丁丑年約歳遣一船書称上松浦塩津留松林院主源重実」「宗殊己卯年遣使来朝、書称一岐州上松浦塩津留観音寺宗殊約歳遣一船」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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