増坪村(読み)ますつぼむら

日本歴史地名大系 「増坪村」の解説

増坪村
ますつぼむら

[現在地名]甲府市増坪町

かん村の北にある。古くは石坪・斗坪あるいは単に坪村と書くこともあった。「甲斐国志」によれば堀ノ上・御前ノ上・沢越シの枝郷があり、文化三年(一八〇六)の村明細帳(西山梨郡志)では居村は上・中・下の三ヵ所に分れていたという。村内を蛭沢ひるさわ川・にごり川・笛吹川が流れる。付近は水害の常襲地帯で、北隣の蓬沢よもぎさわ村から南流してきた濁川は村境にある堤の部分で東に曲がり、もとは川を挟んで東にあった西高橋にしたかはし村地内で笛吹川に合流していた。堤は信玄堤横堤などと称し、戦国期の建設とも伝わる(以上「甲斐国志」など)。元禄九年(一六九六)の改修で東流の途中で大きく屈曲して南下する新堀が開削され、濁川は下流落合おちあい村で笛吹川に合流するようになった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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