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墨摺絵 すみずりえ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

墨摺絵
すみずりえ

墨摺ともいう。浮世絵の一種で,墨一色で摺刷された一枚絵の浮世絵。万治年間 (1658~61) に菱川師宣が版本挿絵から独立した墨摺絵を制作したのが最初で,浮世絵技法の最も基本的な形式。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

墨摺絵
すみずりえ

浮世絵版画の版様式名。墨一色で摺(す)られた木版画で、単に墨摺ともいう。技法上は墨一色の版本挿絵や絵本類と変わらないので、広義にはこれらも含めるが、狭義には一枚絵にのみ用いる。1670年(寛文10)ごろに菱川師宣(ひしかわもろのぶ)らによって版本挿絵から独立、風俗画、武者絵がつくられたのが最初で、墨摺絵の誕生は浮世絵版画の誕生でもあった。素朴ではあるが、墨と紙の織り成す雄渾(ゆうこん)な構成美が賞賛されている。まもなくこれに筆彩色することも行われ、初期の浮世絵版画は墨摺絵と筆彩作品の2種に大別される。[浅野秀剛]

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世界大百科事典内の墨摺絵の言及

【浮世絵】より

…その早い例が,慶長年間(1596‐1615)の後半から元和年間(1615‐24)にかけて本阿弥光悦や角倉素庵ら京都の町衆が出版した版本,いわゆる〈嵯峨本〉の挿絵である。《伊勢物語》(1608刊)や《百人一首》(慶長年間刊)の挿絵は,大和絵風の素朴な墨摺絵で,技術的にはなお未熟ながら,一流の町衆文化人により企画されただけに優雅な趣を備えるものであった。一方,そうした古典文学を版刻普及しようとする豪華な嵯峨本とは別に,町の版元による大衆的な読み物,御伽草子や仮名草子の絵入り版本の刊行も,はじめ京都におこり,やがては大坂や江戸にひろがりながら,しだいにさかんとなっていった。…

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