声先(読み)コワサキ

デジタル大辞泉 「声先」の意味・読み・例文・類語

こわ‐さき【声先】

言葉の端々。
「―ばかりわづかに聞きしものを」〈発心集・七〉
謡曲で謡いだしの最初の声。
「―調子に合ふこと、左右なくなし」〈花鏡
言葉の調子。〈日葡

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精選版 日本国語大辞典 「声先」の意味・読み・例文・類語

こわ‐さき【声先】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 声の出しはじめ。声の端。
    1. [初出の実例]「ありし夜の物語の中に、丹波の方へとやらん、こはさき計(ばかり)わづかに聞きし物をと思ひ出でて」(出典:発心集(1216頃か)七)
  3. ことばの調子。口調。〔日葡辞書(1603‐04)〕
  4. 俳諧で、作句の順と関係なく、先に付句ができて声をかけた作者の句を採用すること。

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