声涙倶に下る(読み)セイルイトモニクダル

デジタル大辞泉 「声涙倶に下る」の意味・読み・例文・類語

声涙せいるいともくだ

《「晋書」王彬伝から》憤り嘆いて、涙を流しながら話すさま。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「声涙倶に下る」の意味・読み・例文・類語

せいるい【声涙】 倶(とも)に下(くだ)

  1. なげき怒って涙を流しながら語る。また、感動のあまり涙を流して話す。
    1. [初出の実例]「意気懇到、声涙共に下る」(出典:佳人之奇遇(1885‐97)〈東海散士〉一)
    2. [その他の文献]〔晉書‐王彬伝〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

故事成語を知る辞典 「声涙倶に下る」の解説

声涙倶に下る

感極まって、涙を流しながら語ること。

[使用例] ちょっと、本当に恩賜菓子もらうときのような気がしたなあ。声涙、ともに下るという演説じゃ[井伏鱒二*遥拝隊長|1950]

[由来] 「晋書おうひん伝」に見える話から。四世紀の中国、東晋王朝の時代、おうとんという政治家反乱を起こしたときのこと。王敦従弟おうひんは、ことばを尽くして従兄をいさめ、「声涙、倶に下る(ことばが出るのと一緒に、涙が流れ落ちる)」というありさまでした。しかし、王敦は反乱をやめようとはしなかったということです。

出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android