外居(読み)ホカイ

デジタル大辞泉 「外居」の意味・読み・例文・類語

ほか‐い〔‐ゐ〕【外居/行器】

食物を入れて持ち運ぶ、木製でふた付きの容器角形と丸形とがあり、木鉢・曲げ物製から精巧な漆蒔絵うるしまきえで反り足をつけたものまである。平安時代ころから用いられた。

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精選版 日本国語大辞典 「外居」の意味・読み・例文・類語

ほか‐い‥ゐ【外居・行器】

  1. 外居〈春日権現験記絵〉
    外居〈春日権現験記絵〉
  2. 〘 名詞 〙 遠行の際に食料を納めて持参させる曲物(まげもの)の類。弁当箱一種。また、食物を納める移動用の調度塗物円筒形、蓋と外へ反った三つの脚がある。ほっかい。
    1. [初出の実例]「さて、とりあつめて、ほかゐに入れ、瓶子に酒入れなどして」(出典:古本説話集(1130頃か)五六)

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世界大百科事典(旧版)内の外居の言及

【弁当】より

…だいたい弁当という語が〈割りあてる〉の意であるから,古く野外の食事や贈物をする際に器物や食物を納めて運んだ行器(ほかい)などに由来すると思われ,《多聞院日記》天正19年(1591)10月26日条などにそうした用例が見られる。行器は円筒形の塗物で数人分のものを収容し,ふたと外へ反った3本の脚をつけたもので,外居とも書いた。個人用の弁当箱は,破子(破籠)(わりご)や曲物(まげもの)の面桶(めんつう)などから変化したもので,行器などが下僕に運ばせるものであったのに対し,みずから携帯するようになり,〈独弁(どくべん)〉と呼ばれた。…

※「外居」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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