家庭医学館 「外耳道真菌症」の解説
がいじどうしんきんしょう【外耳道真菌症 Otitis Externa Mycotica, Otomycosis】
外耳道に、アスペルギルス、カンジダなどの真菌が寄生する病気です。アスペルギルスの寄生が多いものです。
外耳道の湿潤(しつじゅん)(湿った)状態(外耳道湿疹(がいじどうしっしん)、わずかな耳だれの出る中耳炎(ちゅうじえん)、中耳炎手術後、外耳道への水の侵入など)、耳掃除による外耳道の損傷などが誘因になります。
[症状]
耳の中のかゆみががんこに続き、つまった感じ(耳閉感(じへいかん))がします。
大量の耳垢(じこう)(耳あか。実は、真菌がつくる菌膜(きんまく))がくり返したまります。
白色、黒色、黄色、青緑色の膜状または耳垢のような物質が外耳道に付着し、ときに、その表面が白色または黄色の粉をふいたようになることがあります。
[検査と診断]
耳鏡検査(じきょうけんさ)、検鏡(けんきょう)を行なうほか、真菌培養検査(しんきんばいようけんさ)を実施し、真菌の種類を確定します。
[治療]
刺激の少ない消毒薬で十分に清拭(せいしき)した後、抗真菌薬(こうしんきんやく)を患部に塗ります。
できるだけ患部を乾燥させるようにします。
外耳道を湿らせないようにし、必要以上の耳掃除はやめましょう。