清拭(読み)セイシキ

デジタル大辞泉 「清拭」の意味・読み・例文・類語

せい‐しき【清拭】

[名](スル)病人などのからだを、タオルなどでふいてきれいにすること。

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精選版 日本国語大辞典 「清拭」の意味・読み・例文・類語

せい‐しき【清拭】

  1. 〘 名詞 〙 ふいてきよめること。特に、寝たままの病人の体をタオルなどでふいて清潔にすること。
    1. [初出の実例]「入浴を許されないものは、指示に従って清拭(セイシキ)をうける」(出典:闘(1965)〈幸田文一一)

きよ‐ぶき【清拭】

  1. 〘 名詞 〙 ぬれた雑巾をかけた後、乾いた布で拭いて仕上げること。乾いた布などで拭き上げること。
    1. [初出の実例]「きよぶきに里の女は直をはなし」(出典:雑俳・柳多留‐二(1767))

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改訂新版 世界大百科事典 「清拭」の意味・わかりやすい解説

清拭 (せいしき)

身体をふくことによって清潔を保つ方法。入浴は,身体の清潔のためばかりではなく,くつろぎの時をもたらす生活習慣である。しかし,疲労衰弱が著しいとき,安静が必要なとき,発熱や受傷などによって,やむなく入浴できない場合が生じる。その際,清拭によって身体の清潔を保つ。体力や安静の度合に応じて,手や足,臀部など部分にとどめる部分清拭と,全身を一度にふく全身清拭とがある。就眠前の清拭や寝汗をかいた後の清拭は,身体を清潔に保ち,感染を予防するだけではなく,爽快感や慰安を与え,就眠を助ける。ひいては闘病心や生きる意欲をはぐくむ。また,清拭による皮膚への刺激は,摩擦・マッサージの効果をもち,血液の循環を促進し,床ずれを予防したり,関節や筋肉を動かすことによって麻痺拘縮を予防する。さらに直接身体に触れて世話する行為は,身体の状態を知る機会となるとともに,会話や交流の機会を増すことにもなる。清拭は食後1時間以内は避け,食前か就眠前が最適である。室内はすきま風を避け,室温を22~26℃に保ち,バスタオルでおおうなど余分な身体の露出を避ける。できるだけ熱い温湯を十分に用いる。セッケンを使用する際にはセッケン分を十分にふきとるようにする。ふく順序は,顔,手足末端から身体の中心に向けてふき,排出部位は最後に行い,タオルを別にし,専用とする。このほか,絞ったタオルを数本用意し,蒸気や電子レンジで温めながら使用する簡便な方法もある。近年,寝たきりで拘縮のある人も入浴できるような機械や器具が考案されている。
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葬儀辞典 「清拭」の解説

清拭

生前、病気などで入浴できなかった故人をアルコールを含ませたガーゼなどで体を清め、その他の衛生上の処置を行うこと。

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