コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

多嚢胞性異形成腎 たのうほうせいいけいせいじん Multicystic Dysplastic Kidney

1件 の用語解説(多嚢胞性異形成腎の意味・用語解説を検索)

家庭医学館の解説

たのうほうせいいけいせいじん【多嚢胞性異形成腎 Multicystic Dysplastic Kidney】

[どんな病気か]
 あきらかな遺伝性はなく、多くは片側の腎臓に嚢胞ができる病気です。
 嚢胞のある腎臓の組織は未熟なため、腎臓の機能はありません。
[症状]
 新生児期に腹部腫瘤(ふくぶしゅりゅう)があることで発見されることが多かったのですが、最近は、胎児(たいじ)超音波検査によって、出生前に発見できるようになっています。
[検査と診断]
 腎超音波検査、CTスキャン、MRI、アイソトープ検査などの画像検査によって、容易に診断が可能となっています。
 嚢胞以外の腎尿路の形態異常、おもに膀胱尿管逆流症(ぼうこうにょうかんぎゃくりゅうしょう)の合併を見つけるためには、排泄時膀胱尿道造影(はいせつじぼうこうにょうどうぞうえい)(カテーテルで膀胱内に造影剤を注入したのち、排尿させて、尿の流れを観察する)を行ないます。
[治療]
 従来は悪性腫瘍(あくせいしゅよう)や高血圧の合併があることから、発見されると腎臓の摘出が行なわれていました。しかし、これらの合併の頻度がきわめて少ないことから、最近では、放置しておくことが多くなっています。
 また、経過観察中に、嚢胞が自然に縮小したり消失することもあります。ただし、観察中に尿路感染や腹部の圧迫症状が現われたときには、腎摘出が行なわれます。
 対側、すなわち嚢胞のない腎尿路に嚢胞以外の異常がおこる割合は、20%から45%といわれています。その多くは膀胱尿管逆流症や水腎症(すいじんしょう)です。そのため、この病気の予後は、これら合併症の管理と治療によるところが多くなっています。

出典|小学館
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。この事典によって自己判断、自己治療をすることはお止めください。あくまで症状と病気の関係についてのおおよその知識を得るためのものとお考えください。

多嚢胞性異形成腎の関連キーワード遺伝子診断遺伝性何心地明鑑煌らか遺伝性多発神経炎性失調家族性の

今日のキーワード

パラチオン、パラチオンメチル

パラチオンは無色で油状の液体、パラチオンメチルはコハク色の液体。ともに毒性が強く、有機リン系殺虫剤として使用された。50年代以降、稲の害虫被害を防ぐことが確認され、広く導入された。しかし、農民の中毒死...

続きを読む

コトバンク for iPhone