嚢胞(読み)のうほう

日本大百科全書(ニッポニカ)「嚢胞」の解説

嚢胞
のうほう

一般に、病的に形成された液体などを入れたふくろ状の構造を総称するが、腫瘍(しゅよう)性格が否定される点で嚢腫とは区別される。肝臓・腎臓(じんぞう)などに先天的に認められる場合もあるが、臨床的にはほとんど意味のないものが多い。腺(せん)の排泄(はいせつ)管がなにかの原因で閉塞(へいそく)されると、排泄物が管腔(かんくう)に貯留(ちょりゅう)してふくろ状に大きくなり、嚢胞を形成することが少なくない。このような嚢胞は貯留嚢胞あるいは停滞嚢胞とよばれる。口腔底に好発する唾液腺(だえきせん)由来のガマ腫、子宮頸管(けいかん)腺のナボット濾胞(ろほう)、卵巣の卵胞嚢胞、黄体嚢胞などがこの例である。

[渡辺 裕]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典「嚢胞」の解説

のう‐ほう ナウハウ【嚢胞】

〘名〙 結合組織などからなる固有の壁をもち、流動体ないし半流動体の内容が充満している球状のふくろ。肝臓や腎臓に見られる先天性のものと、口腔粘膜や卵巣などにできる後天性のものがある。

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