多気神社・坂本神社(読み)だけじんじや・さかもとじんじや

日本歴史地名大系 「多気神社・坂本神社」の解説

多気神社・坂本神社
だけじんじや・さかもとじんじや

[現在地名]奈半利町 中里

奈半利川のつくる沖積平野の北東山際に鎮座する。二社相殿の社で、祭神は多気神社が武内宿禰、坂本神社は葛城襲津命。旧郷社。

「延喜式」神名帳に「多気タケ神社」「坂本サカモトノ神社」がみえる。地元の伝えでは本来別の神社で、坂本神社の社地はふもと集落南方の山麓であったが、いつの頃か多気神社に合祀したという。「南路志」所収の棟札に「慶長九甲辰年卯月吉日 再興嶽大明神坂本大明神 願主定心」とあり、慶長九年(一六〇四)(多気)神社を再興した際、それまで祭祀の絶えていた坂本神社をいっしょにした可能性が強い。多気神社は嶽大明神とよばれ、天正一七年(一五八九)の奈和利庄地検帳に「タケノ宮芝」として三三代二歩の境内地と、三代の宮床が記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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