奈半利町(読み)なはりちよう

日本歴史地名大系 「奈半利町」の解説

奈半利町
なはりちよう

面積:二七・九九平方キロ

安芸郡第一の河川で西南流する奈半利川の下流東側に位置し、西は川を境に田野たの町、北は北川きたがわ村、東は室戸市に囲まれ、南西は土佐湾に臨む。集落は奈半利川河口に近い氾濫原上の自然堤防上と、海岸砂丘部分に集中、行政・教育・文化の諸施設もおおむねこの地にある。

奈半利平野は古くから開発されてきたところで、ほかに谷間や海岸沿いの狭小な平地および室戸市羽根はね岬方面に連なる海岸段丘面は近世以来開かれて農地となった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「奈半利町」の意味・わかりやすい解説

奈半利〔町〕
なはり

高知県南東部,奈半利川河口左岸の町。土佐湾に面する。 1916年町制。中心集落の奈半利は,紀貫之の『土佐日記』に奈半ノ泊 (とまり) と記された地で,江戸時代は野根山街道の分岐点として繁栄。奈半利川上流域の魚梁瀬 (やなせ) の森林地帯を控え,貯木場製材所があり,商港としての奈半利港から林産物木材などを阪神地方へ積出す。周辺地区は農業が主体で,米作のほか,施設園芸が行われる。南部の加領郷付近は室戸阿南海岸国定公園に属する。海岸部を国道 55号線が通じ,奈半利川沿いに 493号線を分岐。面積 28.37km2。人口 3034(2020)。

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