改訂新版 世界大百科事典 「大久保踊」の意味・わかりやすい解説 大久保踊 (おおくぼおどり) 兵庫県南あわじ市八木大久保に伝承されている盆踊。大太鼓と拍子木のリズムで音頭取が歌をうたう。男踊と男女が組になって踊る曲とがあり,〈淀の車〉〈三階松〉などの男踊は,青年たちが浴衣で踊る。組踊は,義太夫や歌舞伎をもじった〈寺子屋〉〈土橋〉などの口説歌につれて,男は武部源蔵,与兵衛,女は千代,累(かさね)になった気分で刀と経机,鎌と菅笠などの採物(とりもの)を持ち,打ち合わせながら踊る。採物を芝居に結びつけた仕組踊である。執筆者:中村 茂子 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by