20世紀日本人名事典 「大井上康」の解説
大井上 康
オオイノウエ ヤスシ
大正・昭和期の農学者,農民運動指導者
- 生年
- 明治25(1892)年8月21日
- 没年
- 昭和27(1952)年9月23日
- 出生地
- 広島県江田島
- 学歴〔年〕
- 東京農業大学〔大正3年〕卒
- 経歴
- 父は海軍少将。大正3年に東京農業大学を卒業して神谷酒造所牛久葡萄園の技師となる。8年静岡県田方郡に大井上理農学研究所を設立して本格的にブドウの研究に着手、11年にはフランス・ドイツ・イギリスへ渡って園芸学術の研究に従事した。昭和5年「葡萄の研究」を発表、その研究が認められてフランス・アカデミーの会員に選ばれた。また研究の傍ら農民運動にも関心を寄せ、全農県連や日本農民連盟・静岡県農村連盟などで活動。昭和14年東亜経綸同志会創立大会に際して座長を務め、15年には農村文化研究会の結成に参画した。17年ブドウの新品種「巨峰」を作り出し、21年発表、内外から高い評価を受けた。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報