葡萄(読み)ブドウ

デジタル大辞泉 「葡萄」の意味・読み・例文・類語

ぶどう〔ブダウ〕【××萄】

ブドウ科蔓性つるせいの落葉低木。蔓は屈曲し、葉の変形した巻きひげで他に絡みつく。葉は手のひら状で浅い切れ込みがある。初夏黄緑色の小花が集まって咲き、秋に多汁の実が房状に垂れ下がる。実は生食のほかジャム・ジュースやぶどう酒原料とする。日本にはヨーロッパ系のものが中国を経て伝わり、江戸初期から棚作り法で栽培される。 秋 花=夏》「―食ふ一語一語の如くにて/草田男
葡萄色」の略。
紋所の名。ブドウの葉や実を図案化したもの。
[類語]山葡萄巨峰マスカットデラウェア

えび【葡萄】

葡萄色えびいろ」の略。
葡萄染め」の略。
ブドウエビヅルなどの別名

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精選版 日本国語大辞典 「葡萄」の意味・読み・例文・類語

ぶどうブダウ【葡萄・蒲萄】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ブドウ科の落葉性つる植物。中央アジア原産で、日本には古く、中国から渡来し、現在では多数の品種が栽培されている。また、野生種のサンカクヅルエビヅルなども含めていう。茎は葉に対生する巻ひげで他物にからみよじ上る。葉は柄をもち掌状に浅く裂け縁に鋸歯(きょし)があり、裏面綿毛を密布する。初夏、黄緑色の小花を円錐状に密につける。花は五枚の早落性の花弁が帽子状についている。果実は球形で多数円錐形の房となってたれ下がり、暗紫色か淡緑色に熟す。果実は多汁で甘く生食され、葡萄酒・干し葡萄・ジュースなどをつくる。えびかずら。《 季語・秋 》

▼ぶどうの花《 季語・夏 》

  1. [初出の実例]「雫かと鳥もあやぶむぶどうかな」(出典:俳諧・千代尼句集(1763)坤)
  2. [その他の文献]〔漢書‐西域伝・大宛国〕
  3. ぶどういろ(葡萄色)」の略。
  4. 紋所の名。葡萄の葉や実をかたどったもの。葡萄桐、葡萄の丸など。
    1. 葡萄桐@葡萄の丸
      葡萄桐@葡萄の丸

えび【葡萄】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ぶどう(葡萄)」の古名。
    1. [初出の実例]「因りて黒き鬘(みかつら)を投げたまふ。此れ即ち蒲陶(エビ)化成(な)る」(出典日本書紀(720)神代上(水戸本訓))
  3. 植物「えびづる(蘡薁)」の異名。〔重訂本草綱目啓蒙(1847)〕
  4. えびいろ(葡萄色)」の略。
  5. えびぞめ(葡萄染)」の略。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「葡萄」の解説

葡萄 (ブドウ)

学名Vitis vinifera
植物。ブドウ科の落葉つる性植物,園芸植物,薬用植物

葡萄 (エビ)

植物。ブドウ科の落葉つる性植物,園芸植物,薬用植物。エビズルの別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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