① ブドウ科の落葉性つる植物。中央アジア原産で、日本には古く、中国から渡来し、現在では多数の品種が栽培されている。また、野生種のサンカクヅル、エビヅルなども含めていう。茎は葉に対生する巻ひげで他物にからみよじ上る。葉は柄をもち掌状に浅く裂け縁に鋸歯(きょし)があり、裏面に綿毛を密布する。初夏、黄緑色の小花を円錐状に密につける。花は五枚の早落性の花弁が帽子状についている。果実は球形で多数円錐形の房となってたれ下がり、暗紫色か淡緑色に熟す。果実は多汁で甘く生食され、葡萄酒・干し葡萄・ジュースなどをつくる。えびかずら。《 季語・秋 》